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居抜き物件のデメリット(1)
#開業準備#店舗設備2019.11.15
――以前に居抜き物件のメリットは「なんといっても初期投資のコスト削減」というお話を聞かせていただいたのですが、せっかくなので、デメリットもいくつか教えていただけますか?
添縁 もちろん大丈夫ですよ。居抜き物件を選ぶにあたって、メリットだけでなくデメリットを知っておくことも大切ですよね。「あれ?こんなはずじゃなかった」となることを避けるためにもデメリットを知ることは良いことだと思います。
――はい。特に初めての開業の場合はわからないことばかりなので。やはり色々と納得して物件を選びたいです。
添縁 わかりました。居抜き物件のデメリットとして、まず一番は「自由度が少ない」というところでしょう。居抜き物件は過去の店舗から残されている設備や内装をそのまま使用するので、店内のレイアウトがある程度決まっている状態です。スケルトンから作る場合とは違い、「こういう内装が良い」とすでにイメージの固まっているオーナー様にとっては、レイアウトなどの融通が利かない・利きにくいという面が出てくることがあります。
飲食店の業種にもよりますが、水回りの部分、厨房やトイレの改装は難しい場合が多いかもしれませんね。事前に内装や設備を念入りに確認した上で契約していただくことをお勧めします。――なるほど。レイアウトの自由度が少ないのがデメリットですか。でも、そこは自分のイメージ通りの居抜き店舗が見つかれば、あまりデメリットにはならないわけですよね。そんなに心配しなくても大丈夫な気がします。
添縁 そうですね。見学の際に入念にチェックして納得できる店舗を探していただければ大きな問題ではないでしょう。「ちょうどこの動線で水回りを配置したかった」とか、「考えていた配置よりもこのままの方が動きやすそうだ」とか、そんな風に思える店舗もたくさんありますので、ぜひ色々な物件を実際に見学してみてほしいですね。
――他にもデメリットはありますか?
添縁 デメリットの二番目によくあげられるのは、「前店舗のイメージ」ですね。居抜き物件の中には「経営不振で撤退した」場合だけでなく、「警察沙汰になるような事が起きてしまった」「ガラの悪い人たちも出入りしていた」など、周辺に悪いイメージが浸透しているケースが少なからずあります。そういった物件を契約してしまうと、新たに開業してもマイナスのイメージがなかなかぬぐえない場合もあるかもしれません。そうならないためにも、信用できる不動産会社に必ず契約前に確認しておいたほうがいいと思います。
――え。それは結構怖いですね。せっかく開業するのにマイナスな位置からスタートするなんて、そんな状況はできる限り避けたいです。でも、そんなマイナスイメージなことを不動産会社さんは正直に教えてくれるものですか?
添縁 そうですね。正直なところ、ネガティブな情報は成約を妨げるので、真の情報を教えてくれない場合も少なからずあると思います。もしも不安や疑念が残るようであれば、契約しようとしている店舗の近隣を自分自身でリサーチするという手段もありだと思いますよ。
――なるほど。自分自身で周囲の飲食店等に入ってみて、現場の雰囲気を確かめて、そしてオーナーさんに色々とお話を聞いてみるわけですね。
添縁 はい。いわゆる現地調査・実地調査ですね。
――ちなみに、添縁さんはネガティブな情報も正直に答えていただけるんでしょうか?
添縁 もちろんです。知り得た情報はできるかぎり正確にお伝えさせていただきますよ。
――うれしいですね。心強い返答をありがとうございます。不安な時はまずは添縁さんに聞きに来ますね。
添縁 はい。ぜひお越しください。
――今回お聞きしたデメリットは2点なんですが、まだあったりしますか?
添縁 そうですね。デメリットというか、これからご契約のオーナー様に注意してほしいのは、「リース契約」のことや「造作譲渡料」、電気・ガス・水道などの「インフラ設備」のことなどがありますね。
――あ。まだ色々あるわけですね。笑。ではまた次回も「デメリット編」としてインタビューをお願いします。前回の家具や設備のお話の時のように2回に分けて教えていただけますか?
添縁 承知いたしました。では、次回もよろしくお願いいたします。
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